手軽にできる足のニオイ対策として挙げられるものの一つに「酢」があります。
おそらくどの家庭にもあるであろう「酢」で足のニオイが消えるならこんなラクチンなことはありませんよね。
というわけで、お酢は本当に足のニオイに効果があるのか?その正しい使い方についてまとめていきます。
よくネットでも取り上げられるのが「お酢を使った足湯」です。まずは、お酢の足湯についてみていきましょう。
お酢の足湯で足のニオイ対策!?
足湯での足のニオイ対策はミョウバンや重曹でも取り上げました。


ネットで調べると、お酢でも同じようなやり方でOKみたいです。なのでやってみました。
お酢を使った足湯のレシピ
まずは、やり方です。
①石鹸で足をキレイに洗う
②洗面器に40℃ほどのお湯を入れる。
③大さじ1杯のお酢を入れる
④15分ほど足をつける
⑤シャワーで足を洗い流して、水分をよくふき取る
さてさて、結果は・・・
実際に試した結果・・・
実際に試した結果、お酢?の酸っぱいニオイが残ってしまいました。面倒くさがりな私のことですから、最後の洗い流しが足りなかったのか?よく分かりませんが、結構手間暇かけたわりにはあまり効果がなかったのは残念です・・・
お酢を使った足湯が効果あり!!と言われるわけは・・・
ネットでは「お酢だけで足のニオイが消えてよかった~」なんて書いてる人が結構いたので正直ショックだったのですが、そもそもなぜお酢を使った足湯が効果がある(といわれている)のか?を調べてみました。
酢酸は酸性なので、アルカリ性のニオイに効く!?
酢酸はその名の通り酸性です。一方足のニオイとして挙げられる「ツーン」としたニオイ、これはアンモニアが原因です。
アンモニアはアルカリ性ですから、酸性の物質と中和反応してアンモニアが化学変化します。これによりツーンとしたニオイは消える・・・
という理由なのですが、果たしてこれはどうなんでしょうか?
少し専門的な話になりますが、酢酸とアンモニアが反応することで「酢酸アンモニウム」という物質ができます。
酢酸とアンモニアはそれぞれ弱酸と弱アルカリとの反応ですから、100%反応するわけではありません。酢酸アンモニウムの一部は分解して酢酸とアンモニアに戻ってしまいます。
実際に仕事でよく「酢酸アンモニウム」を使うのでわかるのですが、酢酸アンモニウムの容器を開けると「酸っぱいニオイ」がします。これは、酢酸アンモニウムが空気中で少しずつ分解しているためです。
ということは、結局お酢を使った足湯をしたところで、あまり効果がないのではないか?と考えたのですが・・・でも効果があるという人もいるし・・・よく分かりませんでした。
お酢の除菌効果で足のニオイ対策!?
あとでも紹介しますが、お酢(の主成分である酢酸)には除菌効果があります。足のニオイに効果があった!という人は、この除菌効果で足のニオイの原因となる雑菌の繁殖を抑え、結果的に足のニオイを抑えることができたのではないでしょうか?
でもそれだったら、ニオイのしないミョウバンなどを利用した方がいい気がするのですが・・・
結論:お酢を使った足湯は足のニオイに効く・・・かもしれない?
こんなあいまいな表現になってしまいましたが、お酢のパワーを考えると、足のニオイに効果はあるのでしょう。結局、最後の「足をシャワーできれいに洗い流す」工程をきちんとやっていれば解決したかもしれませんが・・・面倒なのでやらないです。
※重曹との違いについて
ちなみに重曹との違いについてですが、重曹はアルカリ性なので酸性である「イソ吉草酸」に効きます。「イソ吉草酸」は、納豆臭いともいわれる足のニオイの主な原因です。

お酢を使った足のニオイ対策はないのか?
同じ足のニオイ対策に使うなら、私はお酢を食べる方が断然オススメです。
お酢が健康にいいという話はきいたことがあると思います。実は、このお酢の持つ健康パワーが足のニオイに効果があるのです。そこで、ここからはお酢の持つすごい効能についてみていきます。
お酢とは?
お酢とは何か?ということですが、糖質を含む食材をアルコール発酵させた後、酢酸発酵させたものです。
主成分は酢酸です。お酢が酸っぱいのは、この酢酸によるものです(食酢に含まれる酢酸は5%程度です)。酢酸以外にも、うまみ成分となるアミノ酸やクエン酸などの有機酸が含まれています。
お酢は、原材料によって様々な種類があります。
食酢 | もろみ酢 | バルサミコ酢 | |||
醸造酢 | 合成酢 | ||||
醸造酢 | 穀物酢 | 果実酢 |
お酢の効果とは?
お酢に含まれる酢酸や有機酸には、いろんな種類の栄養素が含まれており、これがお酢のさまざまな効能をもたらします。足のニオイ対策以外にも、すごいパワーを秘めたお酢の効能を見ていきましょう。
防腐・抗菌作用
足のニオイ対策にお酢が挙げられる主な理由がこれです。生魚を酢締めすることで、防腐効果が得られることは、古くから知られていました。酢に漬けておくと、ほとんどの菌が死滅するほどです。
マヨネーズが保存料いらずで長持ちする理由がこの防腐・抗菌効果です。卵などの腐りやすい材料が入っているのに、しばらく使えるのは、お酢のチカラです。
他にも、台所の除菌などに使われます。口に入れても大丈夫、というメリットが生かされた利用法ですね。
便秘の改善につながる
お酢をとることで胃酸の分泌が促され、胃腸の活動が活発化されます。しかもお酢は腸内の善玉菌を増やすことで、お通じ改善にも効果があります。
実は、便秘改善をすることが足のニオイにも効果があるんです!!・・・便秘と何の関係があるんだ?と思われるかもしれませんので、簡単に説明しておきますね。
もともと便には、アンモニアが含まれています。便秘によって、体にたまった便に含まれているアンモニアが、血流に乗って足の血管から汗と一緒に出てきてしまいます。その結果ツーンとした、いわゆる「汗臭い」ニオイがしてしまう、というメカニズムです。下記記事にも便秘と足のニオイについて紹介しています。

「酢大豆」がオススメです
便秘に悩む方は、「酢大豆」を摂るのがオススメです。簡単につくれますし、大豆に含まれる食物繊維の合わせ技で、効果が期待できますよ。
①口の広いガラス瓶にお酢540mlと大豆1合を入れ、ふたをして4日間常温で置きます。
②5日目以降は冷蔵庫に保管し、綺麗なおはしかスプーンを使って取り出して、1日5~6粒を目安に食べます。
疲労回復をサポート
運動すると、筋肉中のグリコーゲン(運動においては、とても大切な物質)が分解されるときに、乳酸が生成されます。乳酸は「疲労物質」としても有名ですね。
「疲れた」体には、糖分とグリコーゲンを補給する必要があります。
お酢に含まれる酢酸やクエン酸には、乳酸を分解する働きがありますから、疲労回復にお酢は効果的です。糖分と一緒にお酢をとればさらに良いでしょう。
疲労と足のニオイは関係・・・あります。そのメカニズムはこうです。
疲れを感じると体の新陳代謝が弱り、それによって肝臓の働きが鈍ってしまいます。肝臓は、アンモニアを分解する大切な役割がありますが、肝臓が弱ることでアンモニアが全身にいきわたり、汗と混じってツーンとしたニオイをだしてしまうのです。
メタボ対策(内臓脂肪、高血圧、血液中の脂質の低下)
私も30歳を過ぎてから、お腹周りが気になってきました・・・
最近の研究で、お酢を毎日大さじ一杯摂ると、
①「内臓脂肪を減らす働きがある」
②「高血圧の方の血圧低下効果がある」
③「血液中の脂質を低下させる効果がある」
ということが分かってきました。
たまった内臓脂肪を放っておくと、高血圧の他にも動脈硬化・糖尿病・肥満などのメタボリックシンドローム(メタボ)につながっていきます。日々の健康のためにも、お酢を役立てましょう。
ちなみに正常な血圧の方がお酢を摂ったからといって、低血圧になるわけではありませんので安心してください。
さらに、メタボ体型の方は肝臓の働きが鈍っていることが多く、足が臭くなる可能性があります。足のニオイ対策にも、メタボ対策は重要ですよ!!
夏バテ対策(食欲増進)
今年も猛暑が続いています。夏バテで、何も食べる気がしない・・・そんなときにお酢を効かせた料理はいかがでしょうか?味覚や嗅覚が刺激されて、唾液や胃液の分泌が促されると、食欲が出てくるというわけです。
大腸がんの予防
京都大学とタマノイ酢株式会社の共同研究により、黒図に含まれる成分には、長期間摂り続けることで大腸がんの予防効果があることが分かりました。
まとめ~結局、足のニオイに効果はあるの?
お酢は、これまで当サイトで紹介してきた消臭グッズとは違って、「体の中から足のニオイを消していく」というイメージです。
健康な体を手に入れて、足のニオイ対策になるなんて、いいことづくめですよね。
お酢を摂る生活、今日から始めてみてはいかがでしょうか。